2026年5月29日(金曜)に第97回国際交流セミナーを開催しました。
講師: Anna Zielinska-Eliott (ボストン大学 上級講師)
演題: 「お直しと整一欧米の読者に合わせて仕立て直される日本文学一」
講演内容:
ご講演では、欧米、とくに英語圏における日本文学翻訳の歴史をたどりながら、翻訳が読者や市場に合わせてどのように「お直し」と「調整」を受けてきたのかを解説していただきました。戦後の黄金時代には、谷崎、川端、三島らの作品が日本文学研究者によって比較的忠実に翻訳され、英語圏における日本文学カノンを形成したことが示されました。一方、村上春樹や吉本ばななの登場以降は、日本文学が異国趣味としてではなく、現代的でグローバルな小説として受容されるようになり、その過程でカットや補足、文化的同化などの編集的介入が行われたことが、具体例とともに紹介されました。最後に、現在の日本文学ブームにおいても、翻訳者や編集者が読者の期待に応じて作品を調整し、必要な「仕立て直し」を加えているという総括がなされました
セミナーの様子



