微分方程式論、力学系、確率解析等の解析学を中心とした数理科学と、計算理論から人工知能、視聴覚情報処理までの幅広い情報科学
4次元ドームの制作 | フラクタルウエディングケーキ (ランダム複素力学系のオブジェ) |
形式的証明からプログラムを抽出する研究 | 深層学習に基づくテニスラケット 先端位置の追跡 |
- 実解析・調和解析に基づく数理現象の究明
- カオス、フラクタル、ランダムネスの解析
- 人工知能、データサイエンス、メディア情報処理の理論と応用
- 計算の論理と数理
解析学的な手法を主に用いて、さまざまな現象の変動過程の数理構造の解明をめざすとともに、数学と計算概念の関係の理論からデータサイエンス、メディア情報処理まで、情報科学の諸問題に関して理論と応用の両面から考察し、探求します。常微分方程式、偏微分方程式、確率微分方程式、確率過程、離散力学系、複素力学系、カオス・フラクタル理論などを用いて記述されるさまざまな数理的現象を解析します。情報科学においては、 機械学習、 データサイエンス、 メディア情報処理についての理論と応用、またパズル・ゲームの数理、量子計算などの諸問題について探究します。さらに、プログラミング言語理論、数理論理学、証明支援系、圏論、記述集合論などを通じて、計算の本質、特に数学の中に現れる計算概念に関して追究します。
足立 匡義 教授, 上木 直昌 教授, 木坂 正史 教授, 角 大輝 教授, 立木 秀樹 教授, 日置 尋久 教授, ディブレクト, マシュー 准教授, 櫻川 貴司 准教授, 林 雅行 准教授, ティース ホルガー 特定講師 |
足立 匡義 教授
主に,量子力学の基礎方程式であるシュレーディンガー方程式について研究を進めています.特に関心を持っているのは,解の,時刻無限大での挙動です.それも,電場や磁場などの外力場が空間に印加されたときに現れる効果の違いに注目して,それぞれの場合に応じて解の特性を見極めることを目標としています.また,考える量子力学系は一体系に限るのではなく,多体系も視野に入れ,広範な系を取り扱うことができるような理論の構築を目指しています.
上木 直昌 教授
確率解析という確率論的手法を取り入れた微分積分とその応用の研究に取り組んでいます。近代的な確率論は測度論という理論に基づいた相当一般的な分野です。また測度論に基づくと微分積分と確率論が共通部分の多い分野になります。私はこの分野の理論の適用範囲の広さに魅力を感じてこの方面の研究を志しました。適用範囲の広い理論は抽象的で分かりにくく感じるかもしれませんが、そこを乗り越えれば使い易く、物事の見通しを良くします。この様な大学でしか習得できない高度な理論に広い視野を持って取り組んでくれる人を求めています。
木坂 正史 教授
力学系理論(dynamical systems)を研究しています。ひとことで言うと、時間と共に変化していくものを数学的に定式化して、その性質を様々な角度から調べる、ということをしています。キーワードは「カオス、フラクタル」。
角 大輝 教授
物事がある規則に従って時間とともに変化していくシステム(力学系といいます)と、規則がランダムに変化するようなシステム(ランダム力学系)を研究しています。そこに現れる予測不可能とも思える複雑な動き(カオス)を調べたり、ランダム性の効果でカオス性が弱まり秩序性が強まる現象などを調べています。また、(ランダム)力学系などの時間極限状態に現れる、細部を拡大すると全体と似るような面白い複雑な図形(フラクタル)も調べています。特に複素平面上でのランダム力学系と付随するフラクタルの理論を20年以上にわたって開拓し、発展させてきました。学生の皆さんは、基礎からしっかりと勉強しましょう。そして、皆さんの独自のものの考え方、感性を大切に大切に育てていただきたいなと思います。
立木 秀樹 教授
論理に加えて,位相的な手法や極限的な考え方を用いて、計算やプログラミング言語,特に,実数などの連続な空間上の計算や,非決定的な並列計算について研究しています。また、イマジナリーキューブに興味を持ち、数理的に調べることはもちろんですが、パズルやオブジェを作り、教育活動を行っています。パズルやゲームの数理にも興味を持っています。
日置 尋久 教授
主として画像等のデジタルメディアを対象として,メディアの品質と可用性を保ちながら,秘密情報の保護,著作権の保護,新たな価値の付加などのために,メディアに情報を密かに追加するデータハイディングの手法について考えています.データハイディングではメタデータを付加するわけではありませんので,ファイルのデータを調べたとしても追加した情報がそのまま読み取れるわけではありません.データハイディング以外では(形のない)情報の可視化もテーマとしています.さらに研究室では,これら以外のテーマでも,XR(VR/AR/MR),音楽情報処理,ゲームAIなど,(私が対応可能な範囲)で学生さんが興味をもっていることに取り組んでもらうようにしています.コンピュータで面白いモノを創り出す研究なら何でもやってみたいと思っています.
ディブレクト, マシュー 准教授
櫻川 貴司 准教授
数理論理学のプログラミングへの応用とプログラミングの意味論、自然言語処理関係をテーマとしています。論理に基づいたプログラミング言語の処理系の実現や、型理論の拡張、様相論理に基づくプログラムの意味論、Webのサーチエンジンなどを検討してきました。論理については、特に圏や層などを用いて代数寄りのモデルを構成することに興味があります。またSVMや強化学習などの機械学習、複雑ネットワークの指標についても研究しています。
林 雅行 准教授
ティース ホルガー 特定講師
人間・環境学専攻 | ||
---|---|---|
数理・情報科学講座 | 人間・社会・思想講座 | |
芸術文化講座 | 認知・行動・健康科学講座 | |
言語科学講座 | 東アジア文明講座 | |
共生世界講座 | 文化・地域環境講座 | |
物質科学講座 | 地球・生命環境講座 |