第一級アミンの新しい合成方法を開発しました

相関環境学専攻 吉田寿雄教授、藤田健一教授、山本旭助教、博士課程の朴素暎さん、丁在瑛さんらの研究グループが、酸化チタン光触媒を用いたアンモニア水を窒素源とする第一級アミンの新しい合成方法を開発しました. 本研究成果は、2020年7月9日に、国際学術誌「Journal of the American Chemical Society」のオンライン版に掲載されました。

"Anti-Markovnikov hydroamination of alkenes with aqueous am-monia by metal-loaded titanium oxide photocatalyst"
Soyeong Park, Jaeyoung Jeong, Ken-ichi Fujita, Akira Yamamoto, Hisao Yoshida
J. Am. Chem. Soc., accepted. [DOI: 10.1021/jacs.0c04598 ]
https://pubs.acs.org/doi/full/10.1021/jacs.0c04598

 アミンは、医薬・農薬・染料などのさまざまな化合物を合成する際に利用される重要な化合物です。これまでアミン類を新たに得る方法として、アルケンにアミンを付加させるヒドロアミノ化反応が広く研究・開発されてきました。しかし従来の手法では第二級・第三級アミンを得ることはできても、アミンの代わりにアンモニアが必要となる第一級アミンを合成することは困難でした。そこでアンモニアを使った新たなアミン合成法の開発が切望されてきました。
 
 本研究では、入手が容易で取り扱いやすいアンモニア水、アルケン、少量の金属を添加した酸化チタン光触媒を用いて、第一級アミンを簡単に合成する方法を開発しました。開発した手法では、アルケンにアンモニアを直接付加させて、高効率かつ選択的に第一級アミン、とくに有機鎖の末端にアミノ基を有しており合成化学的価値の高い第一級アミンを高い選択率で得ることを可能としました。
 
 本方法により、これまでは合成が困難であった第一級アミン類を簡単に得られるようになりました。今回の研究成果は、今後、さまざまな新しい化合物の合成手段の発展、合成ルートの開発研究等に大きな波及効果をもたらすことが期待されます。
 
 本研究成果についてはプレスリリースを行いました。また京都大学のWWWサイトに「研究成果」として次の記事が掲載されております。そちらも合わせてご覧ください。

第一級アミンの新しい合成方法
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