物質機能相関論分野の上田助教、田部教授らの最新論文がApplied Physics Express誌のSpotlights論文に選ばれました。

2014年07月03日掲載

 対象論文は同誌6月号掲載の”Yellow persistent luminescence in
Ce 3+-Cr3+– codoped gadolinium aluminum gallium garnet transparent ceramics after blue-light excitation”です。
 残光蛍光体とは紫外線などの励起光遮断後にも長時間光り続けるという特殊な蓄光物質で、これまでに長時間に渡り残光を示す蛍光体としてユーロピウムEu(II)イオンを発光中心とした緑や青色の蛍光体が知られていました。しかし、紫外線を含む蛍光灯環境下では、消灯後も高い残光性能を示すものの、普及著しい白色LEDランプ環境下では残光輝度と持続時間が落ちることが問題でした。
 近年著者らは、LEDランプの主要短波長成分である青色光でも励起可能なセリウムCe(III)イオン添加ガーネット結晶で、 新たに発見した増感剤Cr(III)の微量共添加と電子トラップ深さ制御により、蓄光能と長残光性を実現しました。
 本論文では、ガーネットが立方晶系であることを利用し、透光性セラミックスとすることにより、バルク全体を効率的に蓄光し、高い残光強度を達成、またホスト中でのCe局所構造=発光始準位である5d電子軌道の配位子場分裂を調節することにより発光の長波長化=黄色発光も実現したものす。
( http://iopscience.iop.org/1882-0786/page/Spotlights 注:学外の方はジャーナル閲覧のIDが必要となります)

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開発したセラミック蛍光体の外観と残光の様子

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