上田純平助教が平成30年度日本化学会進歩賞を受賞しました

平成31年3月17日に上田純平助教(相関環境学専攻 物質相関論講座)が平成30年度日本化学会進歩賞を受賞しました。日本化学会は会員数約3万名の日本最大の化学の学会であり、毎年、学会で定める6つの分野において、化学の基礎または応用に関する優秀な研究業績を挙げた37歳以下の研究者に対し、10件以内で進歩賞を授与しています。上田助教は「固体中の光誘起電子移動制御による新規長残光蛍光体の設計と開発」の研究内容が評価され、今回の受賞に至りました。授賞式が日本化学会第99春季年会(2019)において行われ、同年会で上田助教は受賞講演を行いました。

研究概要:「固体中の光誘起電子移動制御による新規長残光蛍光体の設計と開発」
無機固体中に添加されたCe3+やEu2+などの希土類イオンは,パリティ許容4f-5d軌道間遷移により,一般に強い光吸収と高効率発光を示す.これまでCe3+やEu2+の光物性は,それら発光イオンの局在中心エネルギー準位のみで説明・理解されることが多かった.それに対して上田助教は,局在中心準位と母体結晶電子構造間の相互作用に着目し,光励起により局在中心から伝導帯へ電子が移動する光誘起電子移動機構の存在をこれまでに実験的に証明してきた.この光誘起電子移動は消光機構の一種であり,蛍光体に対しては量子効率低下の原因として働く.上田助教は,この現象を逆手にとって,励起光を遮断しても光り続ける長残光蛍光体を開発することに成功した.今回の日本化学会進歩賞は,これらの研究成果が評価され,授与されたものである.
上田助教 日本化学会進歩賞 受賞盾
 
上田助教 日本化学会進歩賞 授賞式の様子

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