修士課程1回生の藤田正海さん(吉田寿雄研究室)が第13回触媒道場にて優秀ポスター賞を受賞しました

相関環境学専攻 物質相関論講座の修士課程1回生の藤田正海さん(吉田寿雄研究室)が令和元年(2019年)8月29日,30日に滋賀県グランドホテルで開催されました「第13回触媒道場」において優秀ポスター賞を受賞しました. 藤田さんの発表内容は「エチレンの水素化反応中の担持白金触媒のXAS/DRIFTオペランド測定-反応温度効果の検討」でした.

研究概要:「エチレンの水素化反応中の担持白金触媒のXAS/DRIFTオペランド測定-反応温度効果の検討」
 金属触媒を用いたエチレンの水素化反応は古くから研究がなされており,1934年に提唱された堀内-Polanyiメカニズムをはじめ反応機構に関する多くの知見が得られています.
 反応に関与する吸着種に関しても赤外分光法や反応速度論,表面科学的手法により検討がなされていますが,このような単純な水素化反応においても複数の吸着種が存在することがわかっており,反応機構としても不明な点が残っています.
 本研究では,反応に関与する水素およびエチレンの吸着種に関する知見を得ることを目的として,担持白金(Pt)触媒上でのエチレンの水素化反応においてXAFS,拡散反射赤外分光法 (DRIFT),出口ガスの生成物分析のオペランド測定によって,反応中の白金並びに吸着種の状態について検討を行い,その反応モデルについて考察を行いました.
 その結果,従来まで考えられていたモデルの矛盾を指摘し,新たなモデルの可能性を示す重要な証拠をつかむことができました.これは,今までの常識を覆す結果であり,XAS / DRIFT / 出口ガス生成物分析のオペランド測定によって初めて発見することができました.
藤田正海さん 優秀ポスター賞 賞状

人間・環境学研究科パンフレット
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