角大輝教授が2019年度日本数学会解析学賞を受賞しました

 2019年9月19日に角大輝教授(共生人間学専攻 数理科学講座)が金沢大学で行われた2019年度日本数学会秋季総合分科会において、日本数学会解析学賞を受賞しました。業績題目は「1変数有理関数の生成する半群およびランダム力学系の研究」です。賞状と副賞が日本数学会解析学賞選考委員会委員長の利根川吉廣氏(東京工業大学)より授与されました。

角大輝教授 日本数学会 解析学賞 賞状

 数学には大きく分けて3つの分野「解析学」「幾何学」「代数学」があります。解析学賞はそのうちの解析学を専門とする数学者に対して与えられるもので、受賞資格に年齢制限はなく、毎年3名が受賞しています。本年が第18回目にあたります。解析学賞は、幾何学賞、代数学賞とならんで、現役の数学者が対象で年齢制限がない日本数学会の賞としては、日本数学会秋季賞(毎年1名が受賞)につぐ大きな賞です。2020年3月の日本数学会において受賞記念講演が行われる予定です。
 角教授は本研究科の修了生です。角教授は、修士1回生であった1994年に今回の授賞対象となった研究の話題を自ら思いつき、ほぼ先行研究がないなかで25年以上にわたって理論を開拓し、いくつかの類似の項目を同時に調べてそれらを交錯させながら多角的に発展させるという手法によって数多くの業績を得てきました。
 角教授の研究内容は、ランダム力学系理論とフラクタル幾何学です。特に、カオスをどこかで生じるようなシステムにノイズやランダム性が加わると、ノイズやランダム性のおかげでかえってシステムが安定化して穏やかになるという現象が、ある設定のもとではたいがいのノイズ付き(ランダム性を持つ)システムで起こることを示しました。これは一つのシステムのなかの多くの変換が自動的に協力して物事を安定化させる現象で、協調原理と呼ばれています。また関連して、角教授は細部を拡大すると全体と似る興味深い図形(フラクタル図形)の研究を行っています。

角大輝教授 日本数学会 解析学賞 授賞式の様子(1) 角大輝教授 日本数学会 解析学賞 授賞式の様子(2) 角大輝教授 日本数学会 解析学賞 授賞式の様子(3) 角大輝教授 日本数学会 解析学賞 授賞式の様子(4)
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