修士課程1回生の杉谷美里さん(吉田寿雄研究室)が第39回光がかかわる触媒化学シンポジウムにて優秀ポスター賞を受賞しました
令和2年11月27日にオンラインにて行われた第39回光がかかわる触媒化学シンポジウムにおいて,相関環境学専攻 物質相関論講座の修士課程1回生の杉谷美里さん(吉田寿雄研究室)が優秀ポスター賞を受賞しました.杉谷さんの発表題目は「可視・近赤外光の集光を利用したドライリフォーミング」でした. 研究概要:「可視・近赤外光の集光を利用したドライリフォーミング」 二酸化炭素とメタンから化成品原料として有用な合成ガスを得ることのできるメタンのドライリフォーミング(DRM)反応は二酸化炭素の再資源化の観点で注目されています.一方でDRM反応は吸熱反応であるため,高い転化率を得るためには800度以上の高温が必要となります.当研究グループでは,太陽光エネルギーを用いた低温条件下でのDRM反応の研究を行っており,これまでにニッケル担持触媒を用いることで外部温度が200度という低温条件で,可視・近赤外光照射によりDRM反応を進行させることに成功してきました.しかし比較的低温であるとはいえ,反応の進行には200度以上の外部加熱が必要であることが問題となっていました.そこで本研究では可視・近赤外光の集光を利用したヒーター加熱を用いない光DRM反応の開発を行いました.さらに光反応中のニッケルの状態の解明を目的としてSPring-8でのオペランドXAFS分析を行い,光のON/OFFに応答したニッケルの酸化状態の変化の観察に成功しました. |