修士課程2回生の細井太智さんら(日置尋久研究室)が The 2nd International Werewolf AI Competitionのプロトコル部門で第3位に入賞しました
令和3年(2021年)1月15日に国際会議IJCAI-PRICAI2020の競技会ANAC2020(11th Automated Negotiating Agents Competition)でオンライン開催されたThe 2nd International Werewolf AI Competitionのプロトコル部門において,共生人間専攻 数理科学講座 日置尋久研究室の修士課程2回生の細井太智さん,修士課程1回生の太上直人さん,小野雄大さんのチームが第3位に入賞しました.同競技会は「人狼ゲーム」を人狼知能(AIエージェント)同士で行って勝率を競い合うもので,プロトコル部門では,エージェント同士が専用の言語で会話してゲームを行います.今大会のプロトコル部門には世界中から45チームが出場しました.細井さんらのチームは,まず予選を勝ち抜き,上位15チームによる決勝戦で第3位を獲得しました.
細井さんらは,研究室で機械学習およびその基礎となる数学などに関する勉強会を自主的に実施しており,今回はその勉強会の成果発表の一環として競技会に出場しました.新型コロナのパンデミックのため,チームで研究室に集まることも難しい状況下で,AIエージェントの共同開発をオンラインで着実に進めてきたことが今回の入賞につながりました.
エージェント設計概要: まず最初にエージェントに人狼ゲームにおける基本的な機能を実装しました.次に人狼ゲームのような不完全情報ゲームでは他のエージェントの戦略によって戦況が大きく変化することを踏まえて,昨年度の大会のデータ,また決勝では今大会の予選のデータに基づいた戦略を立てて,一般的なゲームの戦況だけではなく,大会における特殊な戦況にも対応できるようにしました.また近年の人工知能はデータに現れるパターンを学習して予測を行うことから,他エージェントによる予測を困難にするために,エージェントの行動に敢えてノイズを加えるなどの工夫も施しました.