博士後期課程3回生の古川翔一さん(藤田健一研究室)が第72回高分子学会年次大会にて優秀ポスター賞を受賞しました
古川翔一さん(博士後期課程3回生、人間・環境学専攻 物質科学講座 藤田健一研究室)が第72回高分子学会年次大会にて優秀ポスター賞を受賞しました。高分子学会年次大会は、高分子科学関連の国内最大の学術集会であり、最新の研究成果を発表するとともに、互いのコミュニケーションの場とすることを趣意として、高分子学会が運営しています。古川さんの発表題目は「アンモニア検知および触媒反応を可能とするイリジウム錯体を導入したナノ架橋ドメイン構造を有するハイドロゲルの合成」でした。 研究概要:「アンモニア検知および触媒反応を可能とするイリジウム錯体を導入したナノ架橋ドメイン構造を有するハイドロゲルの合成」 熱応答性ハイドロゲルを構成している高分子網目鎖に金属錯体を導入できれば、熱応答性ハイドロゲルが備えている性質に対し、金属錯体に特有の機能(多様な色調・触媒活性)を付与でき、新規な材料・物質の創製につながると期待できます。 本研究では、熱応答性ハイドロゲルの高分子網目鎖にイリジウム錯体を結合させた高機能性ハイドロゲルの合成と、その性能探索に取り組みました。その結果、得られた高機能性ハイドロゲルにアンモニアを作用させると、赤色から薄黄色へと色調が大きく変化することがわかり、アンモニア検知材料となることがわかりました。また、アルコールとアミンとの炭素-窒素結合形成反応の触媒となることも明らかにしました。今後は、このたびのハイドロゲルの設計と構造制御の成果を、さまざまな機能を発現する新規材料開発へと発展させることが期待されます。 |