修士課程2回生の堤直也さん(吉田鉄平研究室)が2024年日本物理学会第79回年次大会にて学生優秀発表賞を受賞しました

堤直也さん(修士課程2回生 物質科学講座 吉田鉄平研究室)が、2024年9月に開催された日本物理学会第79回年次大会 領域5にて、学生優秀発表賞を受賞しました。

受賞対象の講演題目と講演概要は以下の通りです。

講演題目
「共鳴光電子分光とX線磁気円二色性による希薄磁性半導体In1.75Mn0.05Sn0.2O3の電子状態研究」

研究概要
 透明半導体である酸化インジウムスズにMnを希薄添加すると、高い電気伝導性に加え、室温を超える強磁性転移温度を示します。この特性から、スピントロニクスデバイスへの応用が期待されています。しかし、Mn添加による強磁性の発現機構は未解明であり、デバイス応用への課題となっています。そのため、強磁性の発現メカニズム解明に向けて、Mn置換が電子状態に及ぼす影響を明らかにすることが重要です。
 本研究では、Mn置換による電子状態変化と磁気特性の起源を解明することを目的として、In1.75Mn0.05Sn0.2O3エピタキシャル薄膜の電子状態を調査しました。測定はSPring-8 BL23SUにおいてX線磁気円二色性を行い、Photon Factory BL-2Aにおいて共鳴光電子分光を行いました。その結果、置換されたMnの磁気状態および電子状態の詳細を決定しました。本研究の結果は、遷移金属元素を希薄添加した酸化インジウムスズの物質設計における重要な指針を提供するものと期待されます。

堤直也さん 学生優秀発表賞 賞状

 

人間・環境学研究科パンフレット 総合人間学部パンフレット
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