修士課程1回生の張瀚さん(吉田寿雄研究室)がOKCAT2024にてOutstanding Research Awardを受賞しました

大学院生
研究
張瀚さん(修士課程1回生 物資科学講座 吉田寿雄研究室)が,2024年11月21日にOKCAT2024にてOutstanding Research Awardを受賞しました。張さんの研究題目と研究の概要は以下のとおりです。

研究題目"Effect on defect and surface species of ZnO photocatalyst on activity in photocatalytic methane oxidation elucidated by SiO2 coating strategy"

研究概要
酸化亜鉛は安価かつ優れた光触媒活性を有するため、メタン酸化反応用の光触媒として研究されています。しかし、酸化亜鉛の光触媒性能に影響を与える因子については未だ十分に解明されていません。我々は、その一因が、酸化亜鉛の熱安定性が低く、高温処理により粒子の肥大化とそれに伴う触媒失活が起こるため、触媒を分析する際の前処理や材料合成後の後処理として高温での熱処理ができない点にあると考えました。そこで本研究では、酸化亜鉛ナノ粒子光触媒を酸化ケイ素で被覆することにより、熱処理後に粒子径および光触媒活性を維持した酸化亜鉛材料の合成を行いました。合成した光触媒は、600℃の高温処理後でも酸化亜鉛の粒子サイズおよび光触媒活性を維持していることがわかりました。また、合成した材料を用いた分光分析により、酸化亜鉛の表面状態や欠陥が活性に与える影響について知見を得ることに成功しました。この成果は、酸化亜鉛系の光触媒の高活性化や高機能化の観点で重要な基礎的な知見を与えるとともに、分析のための有効な方法論を提供するものであると考えています。 

張瀚さん  Outstanding Research Award 賞状

 

人間・環境学研究科パンフレット 総合人間学部パンフレット
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