修士課程1回生の谷口晶星さん(藤田健一研究室)が第71回有機金属化学討論会にてポスター賞を受賞しました

大学院生
研究
谷口晶星さん(修士課程1回生 物質科学講座 藤田健一研究室)が、2025年9月19日に第71回有機金属化学討論会にてポスター賞を受賞しました。有機金属化学討論会は、世界的にみても最高の学術水準を誇る討論会であり、有機金属化学に関する我が国で最大の学会組織である近畿化学協会有機金属部会によって運営されています。谷口さんの研究題目と研究の概要は以下のとおりです。

研究題目: "Iridium Catalyzed Hydrogen Production from Cellulose under Aqueous Conditions"

研究概要:  
 水素は将来のエネルギーキャリアとして注目されています。水素社会を構築するために、現在の主流である化石資源を用いた水素製造から脱却することは重要です。
 水素製造の原料として、非可食性で豊富に存在するセルロースを利用することは魅力的です。しかし、セルロースはとても安定な高分子化合物であり、その化学変換は困難です。現在までのところ、均一系触媒を活用してセルロースから一段階で水素を発生させる方法は、極めて限られた数しか報告されていません。
 本研究では、機能性配位子を有するイリジウム触媒による脱水素化反応を応用し、水中でセルロースから水素を高収率で製造することに成功しました。本触媒系の特長は、高純度の水素製造が可能であることと、有用有機化合物である乳酸を同時に得られる点です。

人間・環境学研究科パンフレット 総合人間学部パンフレット
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