修士課程2回生の目黒恒樹さん(田部勢津久研究室)が11th International Congress on CeramicsにおいてOutstanding Oral Presentation Awardを受賞しました
目黒恒樹さん(修士課程2回生 物質科学講座 田部勢津久研究室)が、2026年9月7日に国際学会「11th International Congress on Ceramics」においてOutstanding oral presentation awardを受賞しました。目黒さんは、Eu3+を含んだ無機材料の高温・高圧下発光についての研究に取り組んでいます。その中で、Eu3+ の発光から温度・圧力誘起相転移を観測することに成功しました。この研究成果は、本年9月6-11日、札幌にて開催された同学会において発表され、審査員から高い評価を受けました。目黒さんの研究題目と概要は以下のとおりです。
研究題目: "Luminescent Properties of LaGaO3:Eu3+ under High Temperature and High Pressure via Perovskite Phase Transitions"
研究概要: ペロブスカイト型酸化物は、さまざまな発光イオンを結晶構造中に取り込むことが可能で、さらに多様な発光特性を示すことから、発光材料として注目されています。さまざまな発光イオンの中でも、とくに希土類イオンであるEu3+ は、周囲の結晶構造の対称性に応じて発光特性が変化するという特徴を有していることから、結晶構造の変化を調べるための光学的なプローブ(目印)として利用できます。本研究では、Eu3+ を添加したペロブスカイト型酸化物LaGaO3を対象とし、温度および圧力による結晶構造の相転移を発光特性の変化から検出することに取り組みました。このたび本研究において、温度や圧力の変化に伴ってEu3+ の発光スペクトルや発光強度比が顕著に変化することを確認しました。特に、結晶構造の局所対称性に敏感な発光と、比較的影響を受けにくい発光の強度比に着目することで、相転移に伴う変化を光学的に検出できることを示しました。また圧力による相転移の検出にも成功し、2.62GPaにおいて41.7%/GPaという相対圧力感度が得られました。これらの成果は、Eu3+の発光特性を利用した結晶構造の相転移検出の有効性を示すものであり、発光測定による相転移評価に新たな知見を提供することが期待されます。