江川達郎助教が第32回日本体力医学会学会賞(JPFSM)を受賞しました

令和元年9月20日に江川達郎助教(共生人間学専攻 認知・行動科学講座)が第32回日本体力医学会学会賞(JPFSM)を受賞しました。日本体力医学会学会賞は、前年度に日本体力医学会誌に掲載された論文から最優秀と認められた論文の著者に授与されるものです。日本体力医学会はスポーツ医科学分野で最も歴史のある学会であり、前年度に学会誌Journal of Physical Fitness and Sports Medicineに掲載された論文「The effect of advanced glycation end products on cellular signaling molecules in skeletal muscle」(糖化反応生成物による骨格筋細胞内シグナル伝達分子への影響)の研究内容が評価されて今回の受賞に至りました。日本体力医学会の年次大会は同年の国民体育大会の開催地で行われ、今年は茨城県(つくば国際会議場、9月19日~21日)で開催されました。同大会にて表彰式が執り行われ、受賞論文の内容について著者を代表して江川助教が受賞講演を行いました。

研究概要: "The effect of advanced glycation end products on cellular signaling molecules in skeletal muscle"
 糖とタンパク質の非酵素的な化学反応である「糖化」に起因して生成する糖化反応生成物(advance glycation end products: AGEs)の体内蓄積は、タンパク質の機能や細胞内シグナル伝達を阻害して様々な加齢性疾患の発症に関与します。そして近年では、AGEsの蓄積が加齢に伴う筋量減少、筋力低下、筋機能低下、いわゆるサルコペニアの進展に寄与する可能性が示唆されてきました。しかしながら、AGEsによる骨格筋内の分子動態の変化については十分に明らかにされていませんでした。これに対し江川助教らは、培養骨格筋細胞を用いた実験でAGEsが筋形成を阻害することを証明するとともに、骨格筋タンパク質のリン酸化状態をアレイ解析によって網羅的に解析し、筋形成阻害に関与するシグナル伝達分子を特定しました。本研究によりAGEsが骨格筋形成阻害を誘発する分子機序の一端が明らかになり、将来的にはサルコペニア治療や予防策の構築につながることが期待されます。
江川助教 JPFSM 賞状
江川助教 JPFSM 授賞式の様子

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