外国語習得のメカニズムの解明と外国語教育法の開発
世界で人間が共生していくためには、言語による人間相互理解が不可欠です。本講座では、外国語教育を有意義なものにするために、外国語習得のメカニズムを解明し、それに立脚して、カリキュラム、教材、学習形態、指導方法、評価方法、指導体制、学習支援環境、教育経営、言語政策等の研究開発を行います。
研究分野
外国語教育論 |
西山 教行 教授, ピーターソン マーク 准教授, 中森 誉之 准教授 |
言語教育研究開発論 |
スチュワート ティモシー 教授, 塚原 信行 教授, 柳瀬 陽介 教授, デビッド ・ ダルスキー 准教授, 金丸 敏幸 准教授, 笹尾 洋介 准教授 |
- 外国語教育論分野
- 外国語習得論、応用言語学、外国語教育学、言語政策等の知見に立脚し、外国語教育論の構築をめざします。
外国語教育論では、歴史、社会、文化など人間を取り巻くさまざまな環境のなかで外国語教育の様態を検討し、外国語教育は何をめざすのか、社会でどのような役割を担うのか、どのような制度のもとで実践されるのかなどを考察します。このため、社会のなかで言語にどのような地位と役割を与えるのかを批判的に検討する言語政策の方法論を参照し、学校という社会における言語のあり方に迫ります。なかでも、植民地における言語普及・教育は、政治権力への奉仕を使命としてきたことから、言語教育政策の政治性を鮮明に映し出すものです。このような視座から、外国語教育に内在する政治性を解明し、現代世界における言語教育政策を展望したいと考えます。
computer assisted language learning(CALL)
For further information see my home page
at: http://www.users.iimc.kyoto-u.ac.jp/~z59316/
次の分野について,理論研究を中心として探究しています。
(1)母語習得および外国語学習のメカニズム。
(2)聴覚・視覚・触覚による言語認識のメカニズム。
(3)言語と音楽の認知メカニズム。
(4)Multimodal/Multisensory教授学習支援システム。
(5)理論的基盤を持つ英語カリキュラム設計。
協力・連携研究教育機関は,国立特別支援教育総合研究所,生理学研究所,NHK放送技術研究所,工学系大学及びメーカー等です。
こうした研究の成果を,教育や福祉など,広く社会へ還元しています。
- 言語教育研究開発論分野
- 教育言語学、異文化理解教育論、教育経営論、授業研究論、教授法・教材開発論等の知見に立脚し、言語教育の研究開発をめざします。

My areas of research interest center on questions of teaching and learning. I am most interested in reflective practice, classroom research, teacher education and collaborative practices. The graduate course in classroom research aims to support students in acquiring a basic level of general knowledge in the broad field of English language teaching (ELT). The course is concerned with understanding the value of local knowledge to professional practice. My own research directly relates to the content of the course.
もっぱらマイノリティ言語を対象に、現地調査を中心として、「言語と政治」「言語と社会」といった観点の研究を行っています。一見すると言語教育とあまり関係がないと思われるかもしれませんが、実は深い関係があります。人間にとっての言語、あるいは社会にとっての言語をどのようなものと捉えるかによって、言語教育の方法論や制度は全く異なったものになってしまうからです。例えば、言語を単なるコミュニケーションの道具としてしか捉えないのであれば、コミュニケーションでよく使われる言語(通用度の高い言語)の教育についてスキルの観点からのみ論じればよく、かなり的を絞った議論となります。しかし、言語を共同体の紐帯として、あるいはアイデンティティの源泉(の1つ)として理解するなら、「どの言語を、どうやって、いつ、誰が、誰に、どこで教えるのか」ということを様々な要素を絡めて検討する必要がでてきます。
マイノリティ言語を対象とするのは、こうした問題(群)が、より先鋭的に現れる(現れざるを得ない)からです。その「先鋭さ」は、マジョリティ言語を対象としていたのでは見過ごしてしまう、言語教育上の豊富な視点をしばしばもたらします。授業や個別指導においては、こうした視点をわかちあうことに重点を置いています。
私の専門は、哲学的な言語教育学です。具体的には、日本における英語教育を対象とした研究をしています。哲学的枠組みとしては、ウィトゲンシュタイン、アレントなどの哲学や、ルーマン(理論社会学)やダマシオ、トノーニ、バレット(神経科学)、あるいはブルーナー(文化心理学)などの哲学的考察を利用しています。哲学的概念を使うことにより、理論的研究、実践的研究、および両者を架橋する研究を行っています。
I'm currently interested in applying social psychology (i.e., intergroup contact theory) through team learning and an educational philosophy called Exploratory Practice to understand indigenous (emic) psychology concepts via Online Intercultural Exchanges with students and teachers in Japan, China, Germany, and Indonesia. The primary goal is to use "Virtual Intercultural Fieldwork" as a methodology to theorize and practice a pedagogy of "mutual transcultural understanding."

これまで先生の勘や経験に基づいて作成されることが多かった言語学習教材に、コーパス分析の知見や自然言語処理技術を導入することで、より効果的な言語学習環境を構築することを目指して研究しています。コーパス言語学や認知言語学をはじめとする理論言語学、構文解析や重要表現抽出などの自然言語処理、指導法理論や学習評価などを考慮した言語教育学、これらの領域を有機的に結びつける研究に関心のある方をお待ちしています。
外国語教育および学習における諸課題について,理論と実践の両方を視野に入れながら,実証データに基づいた研究を行っています。
I am conducting research on second/foreign language education and learning based on empirical evidence, and am trying to contribute to both the theories and the practices in this field.