西欧近代主義の成果と問題点の再検討

西欧近代主義のもたらした成果とそれが生み出した困難な問題を、法律、政治、経済、社会、文学、思想、科学論などを相関させて究明します。併せて現代のグローバル化や情報化という社会環境の急激な変化がもたらした問題を踏まえ、西欧近代主義をも相対化しうるような斬新かつ大胆な文明の理念の構築を目指し、文明相互の共生に資するための教育研究を行います。

研究分野

文明構造論 那須 耕介 教授, 細見 和之 教授, 小野寺 史郎 准教授, 小林 哲也 准教授
現代社会論 大黒 弘慈 教授, 柴山 桂太 准教授, 鵜飼 大介 助教
国際社会論 土屋 由香 教授, 齋藤 嘉臣 准教授, 見平 典 准教授
文明構造論分野
社会制度、思想、法律、文学などを、歴史的・構造的に比較・分析するとともに、文化諸領域の特質と問題点を考察します。
  • 那須 耕介 教授

    これまで法哲学の研究者として、法とは何か、「法がわかる」とはどういうことなのか、そして法は今日の社会でどのような役割を果たしているのか、といった問題について、理論的な側面から考えてきました。とりくんできた主なテーマは次の通りです。「法の支配」の要件と意義、遵法責務論、法的思考の理論、法理論・政策理論と政治理論との関係、市民社会と親密圏、公教育と法、開発法学、法と強制、パターナリズム、法多元主義など。

  • 細見 和之 教授

  • 小野寺 史郎 准教授

  • 小林 哲也 准教授


現代社会論分野
現代文明の特質や課題を明らかにするとともに、近代における社会経済機構を経済研究と統計研究の両面を通して解明します。
  • 大黒 弘慈 教授

     経済学にとって貨幣は意外にも鬼門である。その中で著名な経済思想家が貨幣をいかに考えてきたかを、かならずしも経済学の枠に囚われることなく検討する(貨幣・信用思想史)。さらに貨幣と信用とを軸にして資本制システムがいかに存立しているか、その構造を分析する(経済学原理)。現在は、「模倣」と「勢力」と「同感」をキーワードに資本制システムを捉え返すことに取り組んでいる。

  • 柴山 桂太 准教授

    グローバリゼーションは国家と市場の関係をどのように変えつつあるのか。以上の問題意識からこれまで、①グローバリゼーションの歴史比較、②国家論と市場経済論の接合、③ケインズを中心とした二〇世紀経済思想の読み直しなどを行ってきた。最近は、世界経済危機や地域紛争の背後にある諸要因について、グローバリゼーションの行き詰まりという観点から考察を進めている。

  • 鵜飼 大介 助教

    俗語論、文字論、言語起源論、普遍言語論などを手がかりに、ヨーロッパの近代言語思想について社会との関係を視野に入れながら検討しています。将来的には、日本の言語思想史についても調べていく予定です。


国際社会論分野
法律・政治・社会・思想・文化など幅広い領域を横断する方法論を模索しながら、現代国際社会の問題を考察します。アメリカ合衆国やヨーロッパ諸国の国家形成・発展の過程および対外関係を、日本との比較を意識しつつ再検討することを共通の課題としています。
  • 土屋 由香 教授

  • 齋藤 嘉臣 准教授

     主たる研究対象は戦後イギリス外交史である。これまで特に、1960ー1970年代のヨーロッパ国際政治に焦点を当ててきた。多極化とデタントが同時進展する60年代はイギリス帝国衰退の10年であったが、この時代に米仏独ソは独自のデタント政策を追求した。衰退するイギリスが、いかなる外交的影響力を行使してデタントと同盟体制の整合性を図ったのかといった観点から、イギリス外交の独自性を探ることには大きな意味がある。また、40ー60年代における国際政治の「演劇」的性質についても再検討を行ってきた。つまり、イギリス的な価値を世界に浸透させる政治的な試みが、いかに非政治的な装いを持って展開されたのかを考察してきた。次に、「アメリカの音楽」とされるジャズが、アメリカ内外でいかに受容されてきたのか、その「アメリカ性」と「非アメリカ性」を検証し、「アメリカを超えるジャズ」の来歴を検討した。その過程で、モダニズム、共産主義、プロパガンダ、大戦、冷戦、平和運動、公民権運動、脱植民地化などと密接に結ぶついてきたジャズの新たな側面を考察した。さらに、近年は戦後日英関係に焦点を当て、イギリスのプロパガンダ機関(IRD)による対日プロパガンダの実像を解明することを試みている。くわえて、占領期以降、1970年代までのイギリスの外務当局やIRDによる対日活動に関して、他にも詳細な研究論文を刊行し、その研究成果を英文単著として出版する予定である。

  • 見平 典 准教授

    憲法と司法政治を研究しています。確立された学問分野である憲法学とは異なり、司法政治学については初めて耳にするという方も少なくないと思いますが、これは司法過程を政治学的に分析することを任務とする学問分野です。司法政治学の知見は、より良い法制度を構築する上でも、より豊かな法解釈論を展開する上でも基礎になるものであり、とりわけ司法部門と政治部門の相互関係が重要な憲法の領域において、このことは妥当します。このような理由から、私は憲法学と司法政治学を研究の両輪としており、双方の知見を活かした研究・教育に取り組んでいます。憲法・司法政治に関心のある方、将来法の定立・運用等に携わることを志している方を歓迎します。


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