分子、生命、資源の相関研究

実験の様子と化合物

有機資源と環境、生命と環境の相関に基づいた諸問題についての教育研究を行います。すなわち、有機資源の構造や機能を明らかにして、資源の持続的有効利用と有用な物質に変換する低環境負荷技術の開発をするとともに、生物が種々の環境に適応するメカニズムや有機資源を効果的に産出する機能を探求します。

研究分野

分子環境相関論 小松 直樹 教授, 津江 広人 教授, 藤田 健一 教授, 廣戸 聡 准教授, 新林 卓也 助教, 髙橋 弘樹 助教
生命環境相関論 川本 卓男 教授, 髙田 穣 教授, 宮下 英明 教授, 土屋 徹 准教授
分子環境相関論分野
有機資源・物質の基盤となる有機分子・物質の持つ構造ならびに機能とその発現のメカニズム、金属や生体との相互作用を講究します。
  • 小松 直樹 教授

    我々の研究室では、研究の自由を重んじ、interdisciplinary な研究テーマと international な研究環境を通して、世界中どこに行っても通用する個の力を磨きます。また、研究分野、国、官民を問わず、共同研究を積極的に行い、幅広く素材の有用性を 追求するとともに、幅広い知識と経験を蓄積します。
    平成27年4月1日に発足した研究室です。まっさらな研究室でのびのびと研究してみませんか?

  • 津江 広人 教授

    多孔性材料は,分離材や吸着材として広く活用されており,資源の持続的有効利用への大きな切り札となり得ます.当研究室では,有機合成化学,構造有機化学,有機結晶化学を基盤として,特に軽元素だけで構築された有機分子性結晶に着目し,温室効果気体やクリーンエネルギー気体を認識する有機結晶を創製するとともに,その機能発現のメカニズムについて研究を行っています.有機化合物の合成,分子構造,結晶構造,あるいは有機分子性結晶のもつ機能に興味のある学生さんを歓迎します.

  • 藤田 健一 教授

    21世紀の有機化学・有機合成化学のキーワードの1つである「環境調和(グリーン)」を念頭におき、さまざまな機能を持つ有機分子を自在に、そして100%の選択性で作ることを目指して、分子変換反応の設計と開発を行っています。
    さらに、低炭素社会におけるエネルギー源として期待の大きい水素の有効利用に貢献できる基礎技術の開発にも取り組んでいます。

  • 廣戸 聡 准教授

    ★有機物に色があるのはなぜでしょう? これには「π電子」が深く関わっています。このπ電子を含む分子は「π共役分子」と呼ばれ、多彩な光・電子物性を示します。π共役分子はうまく「デザイン」することで、発光色や優れた導電性など望みの物性を手に入れることができます。最近では有機ELや太陽電池、分子機械など最先端の材料へ発展し、産業的にも重要な化合物です。  その中で、私たちは曲面・三次元構造をもつπ共役分子に着目し、研究を行っています。このような曲面構造は有機化学的に合成することがこれまで困難でした。しかし私たちは平面分子を曲面分子に変換できる手法を世界で初めて編み出し、それを基に様々な曲面分子を作り出しています。さらに、合成した曲面分子がこれまでの平面構造をもつ分子には見られない機能を示すことを見出し、機能材料への応用を目指し研究を進めています。

  • 新林 卓也 助教

  • 髙橋 弘樹 助教

    構造化学,特に単結晶中の分子の動的挙動について研究しています(無機物,有機物)。一般に結晶中の分子は決まった位置に配列、静止していると考えられていますが、ある程度分子構造が変化する余地があります。結晶を加熱または冷却すると、結晶中の分子構造が大きく変化して異なる結晶相が現れることがあります。この相変化の過程をX線回折を用いて分子の変化の様子を可視化する研究しています。


生命環境相関論分野
光合成生物の多様性解析と利用、生体内光エネルギー変換系の解析、放射線リスクの生物学的解析、生物材料工学に関する研究・開発、ゲノム安定性の分子メカニズムの解明、放射線生体影響の細胞生物学的解析によって、シアノバクテリアの培養 生命環境に相関した諸問題の解明を目指します。
  • 川本 卓男 教授

    私の研究室では,生物の持つ機能への理解を深め,それを応用して,新しい可能性を創造すべく,学際的な研究・教育を行っていきたいと思っています.
    これまでに,工学研究科化学系研究室および医学研究科などでの研究・教育の経験を生かし,膵島や胚性幹(ES)細胞などの有用組織・細胞等を研究対象として取り上げ,新たな生体材料の開発や再生医療の更なる発展,地球環境・資源の保全などに貢献すべく,研究を行ってきました.
    大学院生の諸君が研究生活をよい意味で「自律・エンジョイ」し,独創的な研究ができるようにしていきたいと思っています.ガッツと情熱あふれる諸君の応募をお待ちしております.

  • 髙田 穣 教授

    ゲノムDNAは生命の設計図である。残念なことに、我々の住むこの世界は悪意にみちていて、あらゆる細胞のゲノムは、(1)外因性(放射線や化学物質など)、(2)内因性(複製ストレスや代謝産物など)の攻撃にさらされている。ゲノム安定性をつかさどるメカニズムは生命の維持とあらゆる生命現象に必須である。単細胞生物であろうが、筋肉であろうが、免疫系であろうが、iPS細胞であろうが、例外はない。我々は、ゲノムを守るメカニズムを解明しようと日々奮闘している。この分野はライフサイエンスの最も基本的・基盤的な土台であり、しかも診断治療といった医学的な応用にも近い。目指すものは当該分野の最先端である。バックグラウンドは問いません。意欲と熱意ある学生諸氏の参入を期待しています。

  • 宮下 英明 教授

    自然界には,まだ見ぬ新奇な微生物がたくさん存在しています.我々の研究室では,微生物,特に光合成をする微生物(光合成細菌,シアノバクテリア,藻類)を環境から分離すること,その特性を調べること,あるいはそれらの生態学的研究に興味がある学生を募集しています.光合成微生物の微生物学,分類,系統進化,生態に興味がある方は,訪ねてみてください.

  • 土屋 徹 准教授

    現在,人類が直面している環境問題,エネルギー問題,食糧問題といった諸問題の解決に,植物や藻類が行う光合成の潜在力が注目されています.私たちは主にシアノバクテリアを対象として,光合成の機構や進化について分子生物学的手法,生化学的手法などを用いて研究を進めています.研究に対して自主性を持ち,日々の積み重ねを大切にできる学生を歓迎します.


KYOTO UNIVERSITY 125th 国際ガラス年 2022 新型コロナウイルスへの対応について
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国際ガラス年 2022