専攻/講座 人間・環境学/数理・情報科学
総人学系 認知情報学
所属機関/部局
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Message to the prospective students

◆ 当研究室を目指すみなさんへ

私の研究室では,以下の研究テーマにもあるように,主にデジタル画像・映像のようなメディアを素材として,著作権を保護したり,秘密を保護したり,新たな価値を付加したりするためにメディアに情報を密かに(目立たないように)追加する方法の開発に取り組んでいます.このときメタデータを付加するわけではありませんので,ファイルを覗いても追加した情報が直接読み取れるわけではありません.この研究ではメディアの可用性・品質を保ったまま,追加情報を埋め込めるということ自体が面白いのではないかと思っています.またこのような研究以外にも,より広い範囲での画像解析も扱っています.形のない情報に形を与える情報可視化にも興味を持っています.AR(Augmented Reality)/VR(Virtual Reality)/MR(Mixed Reality),深層学習に基づく視聴覚メディア処理(画像,映像,音楽,音声),ゲームAIも扱っています..

研究室では,上述のトピックを中心として,基本的に学生さんが自分でやりたいことをやってもらうようにしています.このことはテーマの決定から取り組んでもらうことを意味しています(研究活動においては,テーマの決定がもっとも大きな問題と言えるでしょう).とくに学部生のみなさんがテーマの決定から取り組むことは必ずしも容易ではないでしょう.しかし研究の醍醐味を味わうためには,そこからスタートするのがよいのではないかと考えています.

学生のみなさんは一日中研究に没頭することができます(もちろん心身の健康を損なわないようにするべきですが).論文を通してさまざまな研究に触れる,アイディアを練る,実験をして論文にまとめて学会で発表するといった研究活動に浸ることができます.(比較的自由な時間がとれる)学生として研究の世界に関わることができるのは大変貴重な機会だと思います(私自身の学生時代を振り返って強くそう思います).研究者を目指すにせよ,そうでないにせよ,研究生活を思う存分に楽しんでもらいたいと思います.
研究分野 データハイディング, メディア情報処理, 情報可視化
キーワード データハイディング,ステガノグラフィ,電子透かし,画像,情報可視化
研究テーマ 主に扱っているのはデータハイディングです.データハイディングとは,おもに画像,音声などのデジタルメディアに他のデータを密かに隠す(埋め込む)技術です.埋め込んだデータは再び取りだすことができます.データハイディングは,情報の存在の秘匿,著作権の保護(電子透かし),コンテンツへの価値の付加など,現代のネットワーク社会での実践的な応用が期待される新しい研究分野です.埋め込み手法とともに実践的なアプリケーションの開発に取り組んでいます.

さまざまな情報に視覚的な表現を与える「情報可視化」の研究にも興味を持っています.
代表的著書,論文等 HIOKI Hirohisa, "Web behind Web --- A Steganographic Web Framework" Proc. Proceedings of Intelligent Information Hiding and Multimedia Signal Processing 2009, pp.60-63
HIOKI Hirohisa, "Steganogallery: Steganographic Gallery", Proc. 2008 IEEE 10th Workshop on Multimedia Signal Processing, pp.719-724
HIOKI Hirohisa, "A Steganographic Method Based on a File Attribute" Proc. Proceedings of Intelligent Information Hiding and Multimedia Signal Processing 2007, vol.2 pp.441-444
HIOKI Hirohisa, "A SCATTERED HIDDEN FILE SYSTEM" Proc. Pacific Rim Workshop on Digital Steganography 2004, pp.89-95
HIOKI Hirohisa, "A DATA EMBEDDING METHOD USING BPCS PRINCIPLE WITH NEW COMPLEXITY MEASURES", Proc. Pacific Rim Workshop on Digital Steganography 2002, pp.30-47
所属学会,その他の研究活動等 電子情報通信学会 マルチメディア情報ハイディング・エンリッチメント研究専門委員会 幹事補佐(2011)
同研究専門委員会 幹事(2012)
同研究専門委員会 副委員長(2016,2017)
同研究専門委員会 専門委員(2013ー2015,2018〜)
電子情報通信学会 情報・システムソサイエティ誌 編集委員(2017,2018)
同誌 編集幹事(2019ー2022)
同誌 特任編集幹事(2022〜)
電子情報通信学会 英文論文誌小特集(MU2021) 編集委員会 編集副委員長(2020,2021)
IEEE Member
情報処理学会 会員
電子情報通信学会 シニア会員
留学生教育学会 会員
担当授業
  • 学部 数理情報論入門
    数理科学論講究
  • 大学院修士課程 画像情報論
    数理情報論演習3A,3B
    学術越境基礎1
  • 大学院博士課程 数理情報論特別演習1,2
    数理科学特別セミナー
  • 全学共通科目 情報ネットワーク
    情報基礎演習[全学向]
    プログラミング演習(Ruby)
    コンピュータグラフィックス実習
経歴等 1992年03月 東京大学 理学部 情報科学科 卒業
1994年03月 東京大学 大学院理学系研究科 情報科学専攻 修士課程 修了
1997年03月 同専攻 博士課程 単位満了退学
1997年04月 京都大学 総合人間学部 助手
2000年10月 東京大学 博士(理学)
2003年03月 京都大学 総合人間学部 助教授
2003年04月 京都大学 高等教育研究開発推進センター 助教授
2007年04月 同センター 准教授
2009年04月 京都大学 大学院人間・環境学研究科 准教授
2012年09月 電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ 貢献賞(編集)
2015年04月 京都大学 大学院人間・環境学研究科 教授(現在に至る)
2018年06月 電子情報通信学会 情報・システムソサイエティ 活動功労賞

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    (※本学の学生の皆さん: 授業関係の問い合わせについては,授業で指定の連絡方法があれば,そちらを使って下さい)




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    人間・環境学研究科パンフレット
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