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世界の各地では、地域特有の自然環境に影響を受けるとともに、特定の言語・宗教や社会・経済などの諸条件のもとに、固有の民族性や地域性が長い歴史の過程の中で育まれてきました。これに加えて、とくに16世紀以降、非西欧世界の諸文明は、世界化しようとする西欧文明との衝突と受容を通して、みずからの地域文明の特性を維持しながらも、伝統文化の苦悩に満ちた消長を経験してきました。

本学系は、近代文明のグローバル化が進展する現代にあって、その基層単位をなす世界各地固有の民族性や地域性、人間社会にとって基本的な居住の諸相の実態と、将来的な意義を見定める視座の確立を追究します。そして、各文明の地域的特性を多角的に比較しながら、文明相互の交流とその文化的所産、さらには文明の自己相対化の諸相を複眼的な視点から解明します

世界の諸文明の特質を比較対照しつつ学び、それらを相対化して捉える習慣を身につけ、人間社会に対する基本的な理解とグローバルな視点に立って、諸文明の交流を通時的かつ共時的に把握し、その交流の現場にかかわりうる包摂的能力を備えた学生の育成をめざします。

本学系では,以下のようなことを学びます

  1. 文明の問題に関しては、日本人の常識がかならずしも世界の常識ではないことを理解する。
  2. 文明はたえず交わり合い変わってゆくのに、その自己同一性は長く保たれるという複雑な存在であることを理解する。
  3. 文化や環境の諸問題を研究する上では、教室や図書館で学ぶことに加えて、現場で学ぶという姿勢が欠かせない。本学系ではフィールドワークに関するトレーニングを通して、現場で学ぶことの重要性を身につけることをめざす。

カリキュラム体系

人間・環境学研究科パンフレット
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